筋トレをすると筋肉の量が増えていきます。しかし一般的に筋トレして体重が増えた、というのは純粋に筋肉だけで増えた体重増加ではないことが多いのです。
では研究データから筋トレを始めて1ヶ月でどれくらい筋肉だけを増やせるのか、解説していきます。
筋トレ初心者の10~30代の人であれば、最初の2~3ヶ月の間は1ヶ月で1~1.8kgくらいの筋肉量が増える可能性があると考えられます。
そもそも筋トレをほとんどしなかった人がウエイトトレーニングをすると、筋肉は大きな刺激を受けて一気に筋肉量が増加するということですす。
継続的に適切なトレーニング方法で筋トレを続けている期間が1年以上になる中級者の場合、1ヶ月で0.5~0.8kg程度が限界になってきます。
さらに上級者の場合は年1kg程度の筋肉量増加が限界になってくると考えられています。
そのため、『1ヶ月に数kg筋肉が増えた』ということはまずありえない話であり、もし体重がそれくらい増えているとしたら筋肉ではなく脂肪が同時について体重が増えているだけなのです。
そこで上級者になるほど筋肉の増加率が低くなっていくことを考慮しても最大限増やすにはどうすれば良いか、というと、適切な筋トレと栄養摂取がポイントになります。
特に必要なのはタンパク質の十分な摂取量です。体重1kgあたり2gのタンパク質を毎日摂取することを心がけましょう。体重70kgでしたらタンパク質は140g摂取するイメージです。
ほとんどの場合、食事からこれだけの量のタンパク質を摂取するのは難しいのでプロテインを1回30~40gとして1日3杯飲むと良いでしょう。
トレーニングをハードに行い、既に筋肉量の増加率が鈍化している上級者の場合は体重1kgあたり3gのタンパク質を毎日摂取します。
バルクアップというと高炭水化物で高カロリーの食事をしてどんどん体重を増やすイメージがありますが、無制限に食べてもそれが筋肉量増加には直接つながらずただ体脂肪を増やすだけであることは気に留めておきましょう。
確かにエネルギーが満タン状態で毎日筋トレができれば、トレーニングの強度をあげられるし、スタミナも長く続くでしょうが、筋肉量が摂取カロリーによって比例して増えるわけではないんですね。
トレーニングを含めた1日の消費カロリーの目安よりも300~400kcalくらい増やすだけで筋肉を落とさず十分に筋肉量増加に効果があるんです。
摂取カロリーの目安は、体重1kgあたり30~40kcalが筋肉量増加に効果が期待できると考えられていて、体重70kgの人なら2100~2800kcal程度で十分筋肉量を増やしていけることになります。これくらいは普通に現代食にプロテインを追加して食べていたら突破していましますよね。
有酸素運動は筋肉量をへらす要因のひとつ。脂肪だけが燃えてくれれば嬉しいですが実際には筋肉もエネルギー源として使われてしまいます。1ヶ月で最大限筋肉量を増やしたいなら、無駄な有酸素運動は控えましょう。
もし仕事柄1日外出して歩き回るような人は、2~3時間おきくらいに軽く食べられるプロテインバーなどを食べたり、体重1kgあたり2gのルールを超えても良いのでプロテインが飲める状況であればプロテインを摂取すると筋肉の消費を抑えることが出来ます。
単純に消費カロリー分を補うために高カロリー高脂質のお菓子や菓子パンを食べるのは無駄なのでタンパク質系の食品を食べるようにしましょう。